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テラノギア冒険譚 ~闇と四人の冒険者~ /  闇の胎動

  • 一般小説

    冒険,ダンジョン,シリアス,長編,ライトノベル

    作品タイトル:テラノギア冒険譚 ~闇と四人の冒険者~ /  闇の胎動

    エピソード名:第65話 カリアッハ戦

    作者名:yoshimiya01

    ファンタジー | 連載中 | 66話 | 143,100文字

    (注)24/4/28時点で、第1話~第42話まで読みやすいよう改行・加筆等行いました。これで多少読みやすくなっていると思います。物語の内容そのものはほぼ変わっておりません。 

     テラノギア。
     原初の神にして全能の神であるウヌスから生まれた、光神ルシフェルと闇神ダルクによって創造された世界。この世界では、三百年ごとの周期で、光と闇の間で対立が起きる。
     光の民であるドワーフとエルフに対し、闇の民であるゴブリンとオークが仕掛けた飽くなき闘争。
     人間が興した光の教団と闇の教団の対立。
     神は人を利用し、人は神を利用した。己の欲望を満たすために。
     そしてその秩序が崩れる時、必ずと言っていいほど、世界中には無数のダンジョンが現れ、モンスターがそこから溢れ出て人々を脅かすようになっていた。
     この脅威に頭を悩ませた人々は、神々が世界を創造してから六百年後、人間を中心にある機関を設立した。冒険者ギルドである。設立された当初、種族間の垣根を越えて編成されたメンバーは四人。ドワーフの戦士、エルフの亡命魔術師、それに人間の僧侶と狩人。彼らの活動に最初は半信半疑だった者も、彼らが世界を転戦しダンジョンを塞いでいくにつれ、彼らをもてはやし、称賛するようになっていった。
     そしてギルドの名声は次第に高まっていき、当時は一つしかなかったギルドも、今では大陸中に大小合わせて数多く存在し、そのメンバーも膨大な数になっていた。その仕事も、単なるモンスター退治などではなく世界秩序の維持を目指して活動の幅を広げている。
     そして、現在……。
     九百年後に当たる今、またしても世界では不穏な空気が流れていた。度重なる凶作、人間の王国の間で起きる戦争、未知のモンスターの出現。ギルド間でも少なからず緊張が走っていた。

     そんなある朝の未明、冒険者ギルドへ入るため、四人の若者が暗い洞窟に挑もうとしていた。

     心優しい人間のクレリック、マーサ。
     お金にがめついが力強いドワーフの戦士、ロッコ。
     魔術師に憎悪を抱く、東方の国からやって来た人間のシーフ、ヤマト。
     自分の故郷を捨て、人間の街へとやって来た、好奇心と知識欲の塊のエルフ、シルヴィア。

     この四人を中心にして、物語は幕を上げるのである。